すでに亡くなっている祖父が不動産の持ち主になっているケースがあります。
その場合の問題と解決策についてまとめてみました。
祖父（祖母）名義の不動産がなぜあるのか？
「祖父（祖母でも同じ）名義の不動産がある」というケースがあります。
ただ、祖父はずっと前に亡くなっているわけです。
にもかかわらず、なぜ祖父名義の土地が残っているのか？
これは不動産の相続登記がされていないことが原因です。相続があったとき、亡くなった方が不動産をもっていれば相続登記をして、その不動産を相続した家族の名義に変えることになっています。
ただ、その相続登記の手続きがされていないと、名義は祖父のままになっています。
「相続があったら自動的に登記が変わるんじゃないの？」と思われるかもしれませんが、そうではありません。
相続登記がされると、固定資産税の納付書も不動産を相続した親族に送付されるようになります。
裏を返せば、相続登記がされないといつまでも祖父の名義で納付書を送ってくることもあります。で、受け取る家族としても、祖父と一緒に暮らしていたというのであれば、送付先の変更もありません。
結果、そのまま放置されてしまうことがあるわけです。
この不動産は誰のもの？
相続税の申告をする場合は、申告と同じ流れで相続登記もするでしょうからあまり問題になることはないでしょう。
ただ、相続税の申告をしない場合は、変更する必要に迫られません。結果、そのままになってしまうわけです。
それでも。これまでは特にペナルティもありませんでした。（後述しますが2024年以降は義務になります。）
そのまま放置しておくとどんなデメリットがあるか？
まず、財産分けの話合いをしていないうちは、相続人全員の共有になります。
そのまま放置して、相続人に相続があるとまた権利者が増えることになります。
もし、相続人である長男が亡くなったら？
その妻や子どもが不動産を共有する立場になります。長男は相続人の1人だったわけですが、その長男の相続によって共有する人が増えてしまうのです。
たとえば、その土地を「売ろう」となった場合、相続人が3人だったらまとまった話も相続人が増えたことでまとまらない可能性もあります。
共有の不動産は全員の同意がないと売ることはできません。
過去には祖父の農地で放置していたことで権利者が12人になって、12人に同意をもらわないといけなかったという事例もあります。こうなると登記はもちろん、それ以前の財産分けの手続きだけでもタイヘンです。
そのときは困らないけど、近い将来どこかで困る可能性はあります。だからこそ、相続登記は早めにやったほうがいいわけです。
相続登記はやらないといけない
前述したように、2024年4月から相続登記はやらないといけないことになっています。
もし、相続があってから期限までに登記をしていないと、ペナルティを払わないといけなくなります。
その期限というのが、相続があってから3年以内。
相続税がかかるか、かからないかは関係ありません。
注意したいのは、必須になったからといって自動的に名義が変わって請求されるわけではありません。やはり自主的な手続きが必要です。
また、2024年4月以後の相続だけでなく、過去の相続（2023年以前の相続）であっても、亡くなった祖父のままの名義の土地があれば、登記手続きが必要になるということです。
では、それをどうやって確認するか？
もしご自身の持っている土地、管理している土地の登記簿謄本を見てみたら祖父の名義になっている、固定資産税の納付書の名義が亡くなった祖父の名義で届いているというものがあれば、それは今回の話に関係があるということです。
登記の内容はネットで確認することもできます。
意外に知られていない？ 登記情報提供サービスで住所から地番を検索する方法 | GO for IT 〜 税理士 植村 豪 OFFICIAL BLOG
未登記の不動産があれば、登記をしておきましょう。
これをきっかけに不動産の整理もしつつ、不動産をどう相続するかも考えてみてはいかがでしょうか。
【編集後記】
昨日はオフ。クルマのステアリングスイッチの設定が上手くいかずその調整など。純正ナビでないので調整が必要です。対応できるパーツをAmazonで買って試してみたものの、うんともすんとも反応せず。今のままでもいいのですが、手数が増えるためもうちょっと粘ろうかなと。夜は両親と待ち合わせして焼き肉を。「久しぶりだねー」と孫に会えてよろこんでいました。2ヶ月ほどですけどね。焼き肉、長男(9)はもうわたしより食べているんじゃないかなと。
【昨日の1日1新】
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