2次相続のカギを握る「小規模宅地等の特例」。

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相続対策を考えるとき、相続があったときには2次相続のことも考えておきたいもの。

その2次相続のカギを握るものはいくつかありますが、その1つである「小規模宅地等の特例」についてお話します。

目次

相続税の特例といえば

「相続税の特例は?」と聞かれてパッと浮かぶものに「配偶者の税額軽減」と「小規模宅地等の特例」があります。

「配偶者の税額軽減」は、亡くなった夫の財産を妻が相続しても1.6億円(または法定相続分)までなら、相続税を払わなくていいというもの。

「小規模宅地等の特例」は、相続する土地のうち要件をクリアする土地については、評価額を20%〜50%まで下げることができるという特例です。

この2つの特例を利用できることで、相続税がかからないということも多いです。申告は必要ですが。

で、相続は1回で終わりではありません。

その次の相続もそう遠くないタイミングでやってきます。夫の相続を1次相続とすれば、妻の相続が2次相続。

この2次相続のことも考えておく必要があります。2つの相続では違いも多いのです。

2次相続では「母はもういない」

たとえば、1次相続であった「配偶者の税額軽減」。2次相続では利用できなくなります。

夫が1次相続、妻が2次相続。あるいは順位が逆になったとしても、2次相続での相続人になるのは、子どもや孫。

2次相続では、配偶者になる母がもう亡くなっています。

1次相続で「お母さんがぜんぶ相続すればいい」と妻が財産をすべて引き継いだら、2次相続で相続税が一気に増えてしまった…というのはよくあるはなしです。

このグラフでも配偶者が100%相続すれば、1次相続では相続税ゼロ。でも2次相続では2740万円の相続税という結果になっています。

もちろん、これはシミュレーションの1つであって前提の財産額によっては問題ないということもありますが、ただ、何も考えずにいると「こんなはずじゃ…」ということがおこりえます。

「もめない」というのがいちばん大事ですが、「払える」という点でも、相続税の対策もかかせないわけです。

小規模宅地等の特例を使えるかどうか?

前述した特例のうち、もう1つの「小規模宅地等の特例」。2次相続でも利用できないかどうかを1次相続で考えてみましょう。

2次相続があってからでは、何もできません。なので、相続になる前の相続対策として、夫の相続があったあとの2次相続の対策として検討してみるのです。

「小規模宅地等の特例」については、誰が土地を相続するか、申告期限まで土地を売らずに利用し続けるかどうかがポイントです。

その条件にあうかどうかを事前に検討しておくということです。

たとえば、自宅の場合は、同居する親族が引き継ぐか、おひとりさまだった母の自宅を3年以上持ち家に住んだことがない親族が相続するなら、自宅について「小規模宅地等の特例」を利用することができます。

自宅の2,500万円の土地の評価が20%の500万円になるなら、相続税も減りますし、もめずにわけるためのお金の工面もしやすくなります。そうした効果も踏まえると無視はできないでしょう。

ただ、節税ばかりを考えてしまうと、結果的にもめることになってしまう可能性が高いです。

だからこそ、早い段階でもめずにわけるためのやり方を検討しておくことが大事です。仮に1次相続があってからでも2次相続がすぐになければ充分に間に合うはなしです。

なお、自宅以外にも、賃貸の土地や親族の会社に貸している土地についても「小規模宅地等の特例」を利用できるケースがあります。

「小規模宅地等の特例」。4,000万円の自宅土地の評価が800万円になる特例で相続対策。 | GO for IT 〜 税理士 植村 豪 OFFICIAL BLOG

駐車場の土地に小規模宅地等の特例を使えるかどうかの分岐点。 | GO for IT 〜 税理士 植村 豪 OFFICIAL BLOG


【編集後記】
昨日はオフ。毎月15日の相続メルマガを配信。ふとプラモデルをつくりたくなって長男と妻と買い物に行った流れで探しました。わたしが欲しいのはなく、ひとまず長男(9)が邪虎丸を買うことに。対象年齢は15歳以上でしたが途中まで手伝っていましたが、集中していたので任せました。夜遅くまでかかって完成させて朝、妻に注意されていましたけど。

【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
長男(9)とプラモデルをつくる
TAMIYA ニッパー


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