SONYの2つの白い望遠レンズをそれぞれ試してみました。
それぞれに特徴はあり、どんな方に向いているかをまとめてみました。
SONYの白い望遠レンズ
望遠レンズには、焦点距離を一定範囲で調節でき、遠くをとることができたり、背景を近づけて撮ることができる(圧縮効果)といった特徴があります。
たとえば、70−200mmのレンズなら70mmの中望遠から200mmの望遠の範囲でその場にいながら焦点距離を調整できるのです。
ただ、デメリットもあります。
それはサイズ感。単焦点レンズと比べると、大きくて、重い傾向にあります。焦点距離が長いレンズほど、レンズサイズは大きくなるし、重くなる傾向にあります。
で、値段もそれなりにします。
2023年までわたしが使っていた望遠レンズは「Tamron 28-200mm F2.8-5.6」というレンズ。
2024年に入ってから「SONY 70-200mm F4 Macro G OSS II」のレンズに変えました。
SONY 70-200mm F4 Macro G OSS II(SEL70200G2)は「寄れる望遠レンズ」。 | GO for IT 〜 税理士 植村 豪 OFFICIAL BLOG
焦点距離が変わってもF値はF4のままで撮影でき、さらにハーフマクロなので寄って撮ることができる個性の強い望遠レンズです。
さらにテレコンバーターをつけると、焦点距離を2倍(1.4倍)にすることができ、さらにマクロで撮れるという多機能のレンズです。(そのかわり開放F値も2倍(1.4倍)になる。)
重さがズームレンズとしては軽かった(794g)のも当時に選んだ理由です。
そして今回試したのは、「SONY FE 70-200mm F2.8 GM OSS II」のレンズ。
焦点距離こそ70mm-200mmと同じですが、F値はF2.8の通し。F4に比べると1段階明るいレンズ。現状でSONYのズームレンズの最高峰の1つです。
前述の「70-200mmF4」と比べると、ひと回り大きいサイズで重いのです。
上からみたところ。レンズの筒もひと回り大きいのがわかります。(左が70-200mm F2.8、右が70-200mm F4)
ただ、F2.8の通しですから明るさはズームレンズとしてはもっとも明るいレンズ。で、F2.8のレンズとしてはこれでも軽いレンズとされています。
このレンズ、2021年に発売されたレンズにもかかわらず、すぐに手に入らない状況。それでいて中古の値段もほとんど新品とかわりません。いかに人気があるかわかるってものです。
焦点距離を変えても、F2.8のままに撮影できる守備範囲の広さが魅力でしょう。
これを踏まえて、この2つのレンズ、それぞれどんな特徴があるのか?
以下、レンズ名が長いので、
・SONY FE 70-200mm F2.8 GM OSS II → 70-200 F2.8
・70-200mm F4 Macro G OSS II → 70-200 F4
として、比較しながらお話していきます。
2つのレンズのサイズ比較
それぞれのレンズで次のような違いがあります。これはChatGPTを使いつつ、サッとまとめてみました。
F2.8とF4という最小F値の違い、最短撮影距離が「70-200mm F2.8」のほうは40cmなのに対して、「70-200mm F4」のほうは26cmですから、F4レンズのほうが被写体の近くに寄ることができるのが主な違い。
それでいて、値段には約10万円の違いがあります。
2つのレンズ、フィルター径をみてもわかるように、レンズの大きさではF2.8のほうが大きいです。
レンズの長さも、70-200mm F2.8のほうが長いです。焦点距離を変えてもレンズの長さが変わらないインナーズーム。
いっぽうで、70-200mm F4のレンズは伸び縮みするタイプ。
伸ばすと70-200mm F2.8と同じくらいの長さになります。
そして重さ。70-200mm F2.8(1,045g)と70-200mm F4(794g)。わずか251gの差と考えがちですが、カメラに装着して手に持ってみても重さの違いはわかります。
ちなみにそれぞれ三脚座をはずすことはでき、少しだけ軽量化することはできます。
2つの望遠レンズの共通点と違い
2つのレンズを実際に使ってみてどう感じたか?
太陽が出ているような明るい場所なら、70-200mm F4と70-200mm F2.8との差はほとんど感じません。ただ暗い場所では差があります。
また、70-200mm F4にはハーフマクロで寄れるレンズという70-200mm F2.8のレンズにはない魅力があります。
70-200mm F4 のレンズで撮った写真たち
こちらは70-200mm F4のレンズで撮った写真。遠いところを大きく撮れるというのはやはりズームレンズの魅力です。鳥の写真は近づいては撮れません。
また、小さな景色を拡大して撮れるのも楽しめます。
近くの池で撮ったはすの花。
これも70-200mm F4で撮った1枚。明るい場所なら正直なところ大きな差は感じません。
そして70-200mm F4のレンズの特徴は、ハーフマクロが撮れること。より被写体に寄った撮影ができます。
これも寄れるズームレンズだから撮れた1枚かなと。
スタバのコーヒーも。
70-200mm F2.8 のレンズで撮った写真たち
70-200mm F2.8で撮影した写真たちもいくつか挙げてみます。
出雲大社で撮った写真、
こちらは出雲縁結び空港で撮った1枚。
伊丹空港でも「70-200mm F2.8」のズームレンズが活躍しました。2つのレンズは別売りのテレコンバーターをつけることでより、ズームした写真を撮ることができます。
ただし、2倍のテレコンバーターの場合は、開放F値も2倍に。つまりF2.8はF5.6に。F4ならF8に。(1.4倍テレコンバーターの場合も考え方は同じです。)
テレコンバーターをつける前提なら、F値はけっこう変わってきます。2倍テレコンバーターをつけたら最小F値がF2.8→F5.6になり、F4なら→F8になります。
このように昼間に飛行機を撮るならはっきりさせたいのでやはり差はないかなと。でも、夜の飛行機を撮るなら2つのレンズの差は、明るさの幅で出るでしょうね。
とはいえ、これだけの明るいボケ感はF2.8ならではかなと。出雲大社で撮ったうさぎ。背景のボケ感はキレイです。
70-200mm F2.8 と70-200mm F4 の比較
次に同じ被写体でそれぞれのレンズで撮り比べてみました。
最短撮影距離、どのくらい近づいて撮影できるか?ハーフマクロが撮れる70-200mm F4のレンズのほうが寄れているのがわかります。
これが「70-200mm F4」の大きな魅力でしょうね。
今度はレッドテールホークで。動物なので動きますから多少の絵の違いはありますけど、明るさや背景のボケ感などを見ていただければ。
「70-200mm F2.8」のほうが背景が明るく、より背景がボケている感があります。ただ、「70-200mm F4」でもボケ感は出せます。好みでしょうね。
次はアフリカワシミミズクで比較。70-200mm F2.8と70-200mm F4でシャッタースピード1/100で撮ってみました。
これもやはり同様。少し暗めの場所なので、背景の明るさには違いがあるとわかります。
70-200mm F4のほうは、同じような明るさにするためにはシャッタースピードを下げるか、ISO感度を上げる必要があります。ただし、ISO感度を高くして明るくすると画質は粗くなりますから、そこがデメリットでしょう。
なので、「70-200mm F2.8」のほうが撮影の幅が広く価値が高いということでしょう。
夜景などでシャッタースピードを上げたい場面があるなら、やはり「70-200mm F2.8」のレンズのほうが明るさに幅があるので暗い場所でも対処しやすいといえるでしょう。
ということで、どちらのレンズを選ぶのがいいか?
わたしが使ってみた感想でまとめるとこんな感じです。
「 | 70-200mm F2.8」をおすすめする方「 | 70-200mm F4」をおすすめする方
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・暗いところでも撮影する ・多少重くても大丈夫 ・動きのある被写体の写真を撮る | ・とにかく明るいレンズ・コンパクトなズームレンズがいい ・速いシャッタースピードは不要 ・ハーフマクロで寄った撮影もしたい | ・明るい場所での撮影がメイン
ということで、SONYのカメラでこれから望遠レンズを試してみたいという方には参考にしていただければ。
【編集後記】
昨日は打合せ、午後からセミナー開催。その後はカフェでブログを。夜はカードゲームを長男(9)と2人で。
【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
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