本を出版すると、その後に受け取れる印税について経理することになります。その印税、いつのタイミングで売上にすればいいのか?
わたしの体験も踏まえてまとめてみました。
出版すると印税収入
本を出版すると、どんなカタチで収入が入ってくるか?
通常、出版社から印税(著作権使用料)として支払われることになります。
印税=本体価格×印税率×販売部数という計算で払われることが通常です。その後、重版(増刷)があれば、また追加で受け取ることができます。
絶版になると、印税の支払いも終了することになります。
実際のところ、印税で生活するというのは、かなり売れないとできません。
売上だけ考えたら、他の仕事をやったほうが効率はいいでしょうね。
それでも。仕事を選ぶ基準を売上額だけで考えていないので、お引き受けしましたし、今もやってよかったといえる仕事です。
それはそれとして。
出版すれば印税を受け取れるわけで、仕事とすれば印税を経理をする必要があります。
では、いつの売上にすればいいのか?
じぶんの体験も踏まえてまとめてみました。
「いつの売上にするか?」の問題点
いつの売上にするか?で迷うとすると、発売日なのか?入金日なのか?
どっちでもそんなに問題にならないと思われるかもしれません。
ただ、基準を決めておかないとあいまいになりますし、発売日と支払日が離れるケースもあります。
また、初版は翌月末に入金、その後は2〜3ヶ月ごとに受け取るというように、初版と重版でも入金タイミングが違うこともあります。
個人の場合は発売日と入金日で年が変わっていたり、法人の場合にも、発売日と入金日で年度が違うということはありえます。
そうなると、税金の計算にも影響します。売上にするタイミングを間違えていると、売上のもれにもつながりますから、「これは前期(前年)の売上では?」と税務署に怒られる可能性があります。
そうならないように。タイプ別に売上にするタイミングを整理しておきます。
いつの売上にするタイミング
売上にするタイミングは、入金日ではなく、実際に印税を受け取る権利が確定したとき。
これは印税に限らず共通です。
これを踏まえて、初版と重版(増刷)にわけて考えてみます。
初版(発売)の場合
初版が販売部数にかかわらず、「確約で◯冊分は売れても売れなくて払う」となっている場合は、その印税分を本の発売日に売上にすればいいでしょう。
確約という時点で権利は確定しています。
となれば、仮に初日に1冊しか売れなかったとしても、10冊売れたとしても、最低確約の◯冊数分の印税収入を受け取れることは発売日の時点で決まっているからです。
もっと正確に言えば、契約を結んだときに初回の印税収入は確定しているのでしょうけど、まだ発売前ですからそこまでしなくてもいいかなと。
発売日は誰から見てもわかりやすいタイミングです。
重版(増刷)の場合
重版(増刷)になった場合、出版社の担当者の方からメールなどで連絡がきます。
具体的にいつ頃に増刷されるかがわかれば、その月の売上にすればいいかと。
わたしの場合は、「増刷報告書」という書類が出版社から届きました。ここには増刷年月日の記載があり、だいたいメールで事前に伺っていた日程とあっていました。
重版(増刷)の場合は、この日を売上の日にするのがいいでしょうね。
通知が届かない場合も、担当者の方からメールなどで連絡をいただいた日など、客観的に見てわかる日なら問題ないでしょう。
Kindleの場合はどうか?
売上の金額が確定したらという考え方は同じです。
ただ、わたしの事例でいえば、支払いのタイミングが年2回。現状は締めもされていないため、売上額自体が確定していません。
果たして売上があるのか?ないのか?
権利が確定していない以上。売上の立てようがありません。
売上にするにも根拠がなく、今のところは経理もしていません。
まったくのゼロなら、それはそれで悲しいですけど。
ということで、売上にするのは権利が確定したとき。
契約をするときには、契約書をチェックするときに経理も意識しておきましょう。
なお、個人事業で出版の契約をした場合には、印税から源泉所得税をマイナスされたお金が振り込まれます。(法人で出版の契約する場合は、源泉徴収されません。)
ただ、売上は源泉所得税をマイナスする前の総額で立てる必要があるのでご注意を。
【編集後記】
昨日は午前中にセミナー参加。午後からは家族で栄へ。キャプチャーを通せるリュック探しに難航しましたが、いいリュックを見つけることができました。時間がかかったので、SONYストアには行けずでしたが、久しぶりの家族での栄を楽しめました。
【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
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