広角レンズには、ちょっとくせもあり広角であるがゆえに写真の端がのびることがあるのです。
ただ、そのデメリットの解決策もあります。今使っている広角レンズをもとに試してみました。
単焦点レンズの魅力
カメラのレンズでは、それぞれ焦点距離が決まっています。
レンズの中心点からセンサーまでの距離が何ミリあるか、カメラの上部にあるマークの位置にセンサーがあります。
距離が短いと広い範囲を写すことができ、広角レンズといわれます。35mm以下は広角レンズとされることも多いです。
いっぽうで200mmなど距離の長いものは望遠レンズ。写せる範囲がせまく、遠くのものを近くにとらえることができます。
それ以外にも焦点距離が50mmなどは標準レンズ。
肉眼で見るのと同じような景色をとらえることができます。
それを踏まえて、カメラのレンズにはズームレンズと単焦点レンズがあります。
ズームレンズはこの焦点距離を決まった範囲で変えることができます。
たとえば、28mm-200mm というレンズなら焦点距離を28mm(広角)から200mm(望遠)まで可変対応できるわけです。
いっぽうで、単焦点レンズは1つのレンズで焦点距離を変えることはできず、写すサイズを変えたい場合にはじぶんの足で近づき遠ざかりと距離を調整することになります。
35mm F1.8
85mm F1.8
というのはそれぞれ焦点距離は35mm(広角)、85mm(中望遠)のみです。
たとえば、焦点距離35mmと24mm。
同じ広角レンズでも撮れる範囲がどのくらい違うのか。
試してみました。
広角レンズの撮影範囲とデメリット
今回、使ったレンズは
「SONY FE35mm F1.8」
「SONY FE24mm zF1.4 GM」
という2つのレンズです。
2つのレンズに性能の違いはありますが、ここでは焦点距離と最短撮影距離に絞ってお伝えします。
35mmのレンズと24mmの広角レンズで同じ場所からそれぞれ撮ってみました。
35mm
24mm
35mm
24mm
同じ広角レンズでもけっこう違います。
より広角な24mmのほうが広い範囲を撮影できるのですが、いっぽうでつかいにくい面もあります。
広角レンズの場合、近くのものを撮ろうと思っても、広く撮れてしまうのです。こんな感じで。
広角レンズがレンズの中心から広くように撮れるという性質によるものです。
これを回避するには、近づいて撮ることです。
最短撮影距離をチェックする
たとえば、35mm のレンズで撮影したら、いい距離感で撮れる被写体も、
24mmになると、このように遠くなります。これは真ん中に被写体を置いているのでひしゃけてはいませんが、ちょっと遠くはなってしまいます。
被写体に近づいて撮れば、35mmのレンズと同じように撮ることができます。
広角レンズを使うときには、最短撮影距離を確認してみるのがおすすめです。
最短撮影距離はピントを合わせられる距離のことです。
最短撮影距離が近ければ被写体に近づいて撮ることができます。
最短撮影距離はレンズによって違います。
かなり近づいて撮影できるレンズもあれば、近づきすぎるとピントを合わせられないレンズもあります。
今回のレンズはどうか。
どちらも0.22m(22cm)と0.24m(24cm)と最短撮影距離が短く、かなり近づいて撮影することができます。
距離の調整がしやすいと広角レンズでも使いやすいです。
たとえば、中望遠の85mmだと最短撮影距離は0.8m(80cm)ですから、少し距離を撮らないとピントも合わず、シャッターを切ることができません。
被写体に寄れるレンズのほうが撮りたい被写体を大きく写せますし、使いやすさは上がります。
これも「SONY 24mm F1.4 GM」で撮影しています。かなり寄れるかと。
近づければ広角の感じはほとんどしません。
カメラと被写体の距離が近ければ近いほど、背景が被写体から遠ければ遠いほど、背景がボケやすく、被写体が浮き立つように撮影することができます。
その意味でも被写体には寄れるレンズのほうがおすすめです。
かといってこのように広い範囲も撮れるのが広角レンズの魅力です。
これからカメラを始めてみたいという方で、レンズを選ぶときにはF値や焦点距離、重さ以外に最短撮影距離もチェックしてみましょう。
【編集後記】
昨日は午後からオンラインセミナー。セミナー後の会話も楽しめました。夜は長男(8)の英語の音読を聞いたり、一緒に本を読んだりと。
【昨日の1日1新】
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無印良品 カカオトリュフ マール・ド・シャンパーニュ