相続と贈与。
財産の移転という点では似ていますが、違う面も多いです。
それぞれの違いをまとめてみました。
相続と贈与の共通点
相続と贈与。
この2つの違いがよくわからないという方もいらっしゃるでしょう。
日常生活をしている上では、そうそう出てきませんから、わからないのも無理はありません。
どちらも財産の移転という点では同じです。
違いはどこにあるか。
相続は亡くなってからの財産や債務の移転です。
いっぽうで、贈与は相続に至る前の移転、生前の財産を移転です。
まとめると、財産の移転という点で共通している相続と贈与。
その違いは、移転のタイミングが生前か、亡くなった後か。
相続→亡くなってからの財産の移転
贈与→生前の財産の移転
ということになります。
財産をわたす相手を選べるか
財産を渡す相手を選べるかどうか。
この点で、相続と贈与で何が違うのでしょうか。
相続で、亡くなった方の財産を引き継げる人は相続人だけと決まっています。
他人には相続の権利はありません。
もし、相続人のうちの誰に渡すかを事前に決めておきたい場合には、生前に遺言書を書いておく必要があります。
で、遺言書がない場合には、遺産分割協議という話し合いを相続人同士でするわけです。
ここで、亡くなる方がたとえば相続人でない孫などに財産を渡したい、と考えた場合は、どうすればいいのでしょうか。
その場合も、生前に遺言書を書いておく必要があります。
遺言書があれば、キホンは遺言書の内容が優先されることになりますので。
次に贈与です。
贈与は、相続とは違って、特に相手を選びません。
お互いの意思があれば、できるものです。(税金計算では、相続時精算課税贈与を除いて)
親族間でも、他人とでも。
ただ、父母から子ども(20歳以上)にといった直系の贈与でない場合には、贈与税が高くなります。
贈与にできて相続にできないこと
相続と贈与のもう1つの大きな違いは「選べる」かどうか。
何を選べるかといえば、タイミングです。
相続の場合、選べません。
贈与は選べます。
では、この違いについて、説明します。
まず相続。
いつ亡くなるかは、誰にもわかりません。寿命や病気もあります。
明日にも亡くなるかもしれませんし、相続する時期は選ぶことができません。
いっぽうで、贈与については、いつ贈与をするかを選ぶことはできます。
贈与は契約。「あげる」「もらう」の意思表示がお互いにあってできることです。
では、この移転の時期が違うと何が変わるのか。
実は、いつ移転するかで評価額が変わる可能性があります。
同じ財産でも、たとえば、相続税を計算するときには、相続時点の評価をもとに計算するわけです。贈与の場合には、贈与時点の評価をもとに計算します。
でも、相続のタイミングはコントロールができません。
結果、相続の時点で評価額が上がっていたということもありえます。反対に下がっていたということもありえます。
ただ、それはどうなるかはわからないことです。
でも、贈与はタイミングを選べます。
だから、会社の株など評価が高くなりそうな財産は、生前贈与が検討されることも多いわけです。
といったことを踏まえると、相続はいつおきるかがわからず、なんとかしたくてもできないことも多いです。
財産を分けにくい
相続税を払えない
といった理由で頭を悩ませないように、コントロールがしやすい生前に相続対策をすすめておくのがいいでしょうね。
【編集後記】
昨日は朝にSLAM DUNKの映画をひとりで。アニメっぽくない映像、映画中に無音の時間があるのが印象的でした。静かなときに鼻をするる音も。妻はSLAM DUNKを読んだことがなく、マンガをおすすめしておきました。夜は家族会議。とあることをみんなで勉強しました。
【昨日の1日1新】
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【長男とW杯観戦記(期間限定コーナー:ネタバレなし)】
昨日は試合がない日。フランスVSイングランドの試合予想をしました。長男(7)は「そりゃ、フランスでしょ」と。わたしはイングランドが勝つんじゃないかなと。今回のイングランドにはけっこう期待しています。まぁ、優勝はアルゼンチンにしてほしいですけどね。