クラウド会計では、ネットバンクのデータを連携できます。
とはいえ、必ずあっているかといえばそうとも限りません。ヒトの手が入るからです。
ネットバンクのデータは連携できる
クラウド会計では、銀行のデータを連携できます。
連携には、ネットバンクの契約がある、かつ、クラウド会計で対応しているということが前提。
一応、ネットバンクを利用していれば、たいていの銀行は連携できるのではないでしょうか。
データ連携することでのメリットは、預金の入出金の仕訳をイチから入力しなくていいことです。
銀行の口座で入出金した取引すべてがクラウド会計に流れてくるはずなので。
結果、預金残高があわないということがなくなるはずです。
ただ、本当にそうかどうか。
実際には、チェックしてみないとわかりません。
残高は本当にあっているかどうか?
クラウド会計の残高とネットバンクの残高が違うなんてことがあり得るの?と思われるかもしれません。
ただ、実際にはありえます。カン違いも含めて。
freeeには、会計ソフトでの預金残高とネットバンクの預金残高をチェックする機能があります。
マネーフォワードにも同様の機能はあるのですが、上位プランでないと利用できませんので、使わなくてもいいかと。ネットバンクの残高をチェックすればいいはなしです。
クラウド会計の預金残高がネットバンクの残高と一致していない、これまで見てきた例では、次のようなものがありました。
電子証明書での連携が必要
ネットバンクのデータ連携には、2パターンあります。
1つは、API連携といわれる、いわゆる自動連携です。
これだと、データはタイムリーに流れてくるはずです。
もう1つは電子証明書による連携。
こちらは毎回、電子証明書で認証手続きをしてはじめてデータが流れてくるというしくみです。
この処理をしていない場合には、預金残高はあわないということがありえます。
API連携なのか、それとも、電子証明書による連携なのかは、銀行によります。
わたしの利用している銀行口座もその昔は電子証明書のみでしたが、いまはAPI連携になっています。
お持ちの銀行口座によりますが、個人的には、電子証明書よりもAPI連携ができる口座がおすすめです。
仕訳対象外にしてしまっている
連携されたデータを登録外にしてしまっていると、仕訳の対象から外れてしまい、クラウド会計ソフトの預金残高とネットバンクの預金残高はあわなくなります。
クラウド会計のデータ連携の明細から仕訳の対象外になっているデータがないかどうかをチェックしてみましょう。
預金の仕訳を入力している
なんらかの理由から、じぶんで預金の仕訳をしてしまい、1つの取引なのに2つデータができてしまっていることがあります。
その結果、残高もあわないということに。
この場合は、入力したほうのデータを削除しましょう。
過信せずにチェックはじぶんで
クラウド会計は、いろんな取引のデータを連携できるというメリットはありますが、過心しないほうがいいかなと。
「クラウド会計があれば全自動だから」
「データ連携されるから正しいでしょ」
「学習機能があるから」
というのは、よく聞く声です。
確かにクラウド会計を利用することで、データの連携はでき、経理の敷居は下がります。
ただ、ヒトが手を加えた結果、合わなくなるということはありますし、ほったらかしのままでデータがめちゃめちゃになっていることもありえます。
クラウド会計を利用するなら、最初にうまく機能するようにしくみをつくっておくことが大前提です。
自動とはいえ、チェックはしておいたほうがいいでしょうね。
ネットバンクのデータ連携も「クラウド会計だから」と過信していると、何ヶ月も経ってから「ざ、残高が違っている…」と気づくということもありえますので。
近づきすぎず、ある程度、距離をとりつつ付き合うのがいいかなと。
【編集後記】
昨日は打合せ。そのあとは資産税の仕事などをやりました。
【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
とある土地の評価