フリーランスの方から生活費の通帳からの引出しルールについて聞かれることがあります。
決まっているルールというのはないのですが、わたしは一応ルールを決めています。毎月同じ時期に同じ金額を引き出すというものです。
フリーランスと会社の違い
フリーランスと会社ではいくつか違いがあります。
その1つはじぶんへの給料を払えるかどうか。
会社の場合は、役員に対して役員報酬を払うことができ、この役員報酬は給料扱いで経費になります。
会社が給料を払えば、その分経費が増えて、利益(上の図の所得)が減って、会社の税金が減ることになり会社にとっては節税となります。
ただ役員の給料にはルールがあって、毎月の給料が同額であるというのが前提です。(原則は期首から3ヶ月以内の場合には金額の変更ができます。)
会社では給料の支給日が決めていて、その日に社会保険や税金を引いたあとの金額を個人の口座に振り込むわけです。
一方で、フリーランスの場合、じぶんに給料を払えません。(税務署に届出すると、仕事を手伝ってもらう家族には給料を払えて経費にできます)
というか、生活費として口座から出すことができますが、それは給料ではなく、じぶんのお金を口座間で移動させているだけというイメージで、経費にはなりません。
会計仕訳でも事業主貸 400,000/預金 400,000 のような仕訳になっていて、経費にはなっていないはずです。
そして、フリーランスの場合は、支給日などのルールはなく、お金を引き出すのはいつでもいいわけです。
一応、わたしはいちフリーランスとして、このお金を引き出すときのルールを決めています。
会社のように毎月同額を引出すというルール
たくさんのお金を引き出せば、経費になるというのであればともかく。
そういうことはないわけです。1円たりとも経費にはなりません。
だから、わたしが個人の事業用の通帳から生活費を出すときは、会社のようなイメージで引き出すお金を毎月同じ金額で同じ日に出すようにしています。
毎月、決まった時期に支払うようにしているのは、税金のルールがあるわけではなく、お金の管理がしやすいからです。
たとえば、先月はお金が欲しくて2ヶ月分生活費を引出したから、今月分はなしでとやっていると、お金の動きがわかりにくくなりますし、ルールがあいまいなので、そのうち支払い処理を忘れるというミスをします。
ある程度ルール化しておくほうが忘れません。(忘れたら、そのときに引き出せばいいわけですが。)
そして、毎月同じ金額を生活費として引き出すようにしています。
これはお金の増減をわかりやすくするためです。
たとえば、先月の生活費は60万円で今月は30万円。
…というようにあいまいでやっていると、預金残高を見たときにパッと見でお金が増えたか減ったかがわかりにくくなります。
毎月引き出す生活費を定額にしておけば、生活費をお金が増えたか減ったかの理由から外せますので、お金の増減をつかみやすくなります。
具体的には、お金が増えていれば利益がでているからなのか、あるいは借入をしたからなのか、というように理由を絞りやすくなります。
チェック方法はいろいろあっていい
フリーランスと会社で共通しているのは、お金がなくなったら仕事ができなくなるということ。
だからこそ、仕事を続けるならお金の動きをチェックしておくことは欠かせません。
そして、そのチェック方法はひとつでなくてもいいわけです。
毎月の数字をまとめて利益やお金の動きをチェックすることも必要ですが、預金残高からもざっくりチェックしてアタリをつけるというのもおすすめです。
フリーランスの生活費は経費にならないというのは、前述したとおりですが、わたしはじぶんの生活費を会社でいうところの給料、つまり経費とみたてて利益をチェックしています。(あくまでみたてて、です。)
【フリーランス向け】 順調かどうかを預金残高でざっくり見るためにやっていること | GO for IT 〜 税理士 植村 豪 Official Blog
【編集後記】
昨日は午後から個別コンサルティング2コマ。クラウド会計の導入で、給料の設定や会計との連携などを。夜は長男(5)がAmazonPrimeで見ていたダイの大冒険(2020)を一緒に見たりなど。
【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
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Amazon Primeでダイの大冒険(2020)
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