会社を継続させる予定なら、決算対策とともに株価対策もやっておきましょう。
知らないうちに株価がずいぶん上がっていて、移転させにくくなってしまったなんてことがないように。
会社の株価は上がり続ける?
会社なら決算前に決算対策を検討するというのはよくある話です。
「利益はいくらくらいになりそうか?」
「税金はどのくらい払うことになるか?」
「節税対策するか?」
「資金繰りには問題ないか?」
直前までわからないことほど、不安なものはありません。
「あのとき〇〇しておけばよかった…」とならないように前もって検討することにはおおきな意味があります。
でも、利益が出て、会社の純資産が増えた、その裏では会社の株価も上がっているということは、それほど知られていません。
それだけに株価対策というのは、それほど行われていないのかもしれません。
事業を継続するという前提であれば、利益を出すというのは欠かせません。
その点でいえば、株価も年々値上がり傾向にあると考えるのが普通でしょう。
そもそも社長にとって見えない株なのに、議決権があり、さらに相続財産になる、売れないという3拍子が揃ったものですから利益対策と同じように「どうするか?」の対策はしておきたいものです。
上場していないのに株価は動く うそのようなホントの話
中小企業の株価でよくある誤解に、「額面が株価じゃないの?」というものがあります。
気持ちはわからなくもないですが、残念ながら株価は少しずつ動いています。
ざっくりいうと、配当と利益と純資産という3つの要素をもとに株価が計算されることになっています。
それぞれの数値が上がれば、株価は上がるということは想像に難くないのですが、ときには、配当を出していない、2年連続で赤字というような状態でも株価が上がってしまうというというケースもあります。
「比準要素数1の会社」に該当すると、純資産価額寄りで評価することになるため、結果として赤字なのに株価が上がってしまうなんてことがあります。
株を後継者の方に移転しようと思って、株価を計算してみたら株価が跳ね上がっていたなんてこともよくある話。
それだけに、決算書の数字が大事ということになってきますし、対策も必要ということになります。
移転するなら計画的に
ひとり会社をじぶんの代で終わらせるというのならともかく。そうでなく会社を残すということであれば、どこかで後継者が株式を取得することになります。
- どのくらいの期間をかけて移すか?(長期?短期?)
- どんな方法で移すか?(売る?あげる?)
ということは、社長と後継者の間で計画しておくべきです。
決算対策とともに、株価対策にも目を向けてみましょう。
売上が「単価×数量」で決まるように、株価の場合には「単価×株数」で決まります。
そして、株価も利益と同じように対策することで、その後への影響が大きく変わるものです。
利益が多ければ、純資産は増えますし、融資の成否にも影響するものです。一方で株価は対策しておくことで単価を下げることができ、移転しやすくできるものです。
決算前の検討とともに、せめて年1回でも会社の株式の行方について、考えてみてはいかがでしょうか?
【編集後記】
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