中小企業、フリーランスにとって、値付けには覚悟が必要です。
大企業のような安売り戦略をとることはできず、サービスの提供方法を工夫して値付けすることが欠かせません。
30年以上の老舗名店ラーメン屋
先日、とあるラーメン屋に行きました。
もともと名古屋では有名な何十年もの歴史のある老舗の薬膳ラーメン。(わかる人にはわかるかと)
どんなものかと、試しに入ってみることに。
中に入ると、カウンターのみの席が10席ほどあり。隣には女性客も。
メニューは壁に掲げてあり、一番安いラーメンで叉焼麺900円、一番高いので1,400円の大盛スペシャルメンマ。
スペシャルだと、太くて長いメンマがこれでもか、というほど入っています。
隣の人のを見て、「こ、ここまでのメンマはいいかな…」と思い、叉焼麺900円を注文することに。
人気の秘訣はどこにある?
食べてみての感想として…、さっぱりで美味しかったです。
特にちぢれ麺、メンマが太くて長い。肉は絶品でかなりいいものを使っているなという印象でした。(味を表現する語彙に乏しいのが実に残念なのですが…)
ただ、何度も足を運びたいか?と聞かれると…という感じでした。
それでも、やはり味は好み。お店は行列ができるほどではないものの、入れ替わりお客さんが入ってきます。
店にいて人気があるお店だなぁと感じましたし、ネットで調べてもやっぱり人気はありそうです。
芸能人も来るんだとか。
ラーメンの値段は、最低でもチャーシュー麺の900円ですから、どちらかと言えば高めの値付けでしょう。
名古屋で安いところだと600円〜700円で食べられますから。
お客様が来る理由はなんだろう?インパクトのあるラーメンはもちろんなのでしょうが、他にも魅力があるのか?
思いついた特徴は次のようなものです。
- 夫婦2人だけで回す
- 税込表示
- 席側にも調理側も、スペースがあって開放感がある
- 清潔感はバッチリ
- ラーメンを出すときの掛け声が独特「下(おろ)させていただきます」
- 夫婦で掛け声の息ぴったり「はい、どぉ~もっ!ありがとうございました!またどう~ぞっ!!」
- メンマの太さ、長さ、量がすごい
- 薬膳スープ
- 油少なくさっぱりスープ
- 歴史
- 水がなくなっていないのに、水を入れ替えてくれる
- おしぼりはセルフ
- 女性も入りやすい
- お客様に配慮できる余裕
- リピーターには常連感のある対応
私が感じたのはこんなところですが、普通のラーメン屋と違う印象だったことは確かです。
店を続けるのに必要なこと
席がカウンターのみ、夫婦2人で経営となると、数には限界があります。
また、メンマも自家製なので手がかかるでしょうし、肉の質からしても、原価も通常のラーメンより高いはずです。
となると、仕事に追われないためにも安く多く売ることはできません。
通常よりも高めの値付けでもお客様は来ているので、結果的に最低900円のラーメンは受け入れられているということです。
弱気で700円で出していたら…と思うと、強気でよかったということになります。しっかりとした値付けが必要でしょう。
2人だけなので、運営も徹底されていました。
おしぼりは入口すぐのところに置いてあって、入店したらセルフでとるようなシステムでしたし、こちら側には一切でて来ません。カウンター挟んで調理側スペースにいて、とにかく夫婦2人でラーメン1杯を出すことに集中していました。
メンマの量と大きさのあるお店はそうそうないでしょう。というかメンマを売りにしているお店をそもそも知りません。
それに加えて薬膳ラーメン。
売りはマニアックですが、メンマ好きな方にはこの点も高い値段で勝負できる1つの要因でしょう。
中小企業やフリーランスには、チェーン店のように消費税が上がっても値段を変えないとか安売りするといった戦略はとれません。
サービスが違う周りにとらわれることなく、必要以上に萎縮しない値付けをすることが欠かせません。
値付けも覚悟の1つ。
もし、高いと言われたとしても値下げしないブレない心が必要です。
価格で比較されないように工夫し、違いをつくっておく、ブレないようにやらないことを決めておく、価格を出しておくといった覚悟は持ち続けたいものです。
【編集後記】
昨日は株価評価のあと、打合せなど。少し寒くなってきました。iPhone11Proにしてからときどき通信が遅いときがあります。SIMとの相性が悪いのか、iPhoneに不具合があるのか。原因がわからないだけにモヤモヤします。
【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
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