「独立したいけどお金がない…」そのジレンマを解消するにはどうしたらいいのか?
その解決方法の1つは、銀行からお金を借りることです。なんだかイメージがよくない「借りる」ですが、上手に付き合っていけば、お金の不安を拭ってくれるものです。
独立したいけどお金がない…
「独立したい」と考えたとき、足かせになることの1つはお金です。
私はもともと独立したいと思っていましたが、税理士登録をしてから、その独立までに5年の月日を費やしています。
その理由がまさにお金でした。「食べていけるかどうか?」
独立するときには、準備に何かとお金が必要になりますし、毎月定額で入金されていた給料は無くなりますから、食べていくのにも影響します。
そして、独立当初は「入る」よりも「出る」が多いことも普通にあります。
独立するまでに、貯金がたっぷりあればいいのですが、思い立ってとっさに独立することも多いのではないでしょうか。(私はそうです。)
「貯金がたっぷりあるからそれで当面は大丈夫。」って、そういうケースって少ないはずです。
独立したいけど、お金のことが足かせになって、「独立したい」という想いが実らないというのは、もったいない話です。
ひとり税理士になって身についたスキル3選 どんな生き方をしたいか?で選べばいい | GO for IT 〜 税理士 植村 豪 Official Blog
よく聞く融資への不安とどう向き合う?
これを解消するには、銀行から融資を受けてみるという選択肢があります。そこでよくある融資の不安や疑問について、私なりの考えを書いてみます。
これまでに多く聞いたものです。
借金は悪いこと?
サラ金のイメージなのか?はたまた、人生ゲームの「約束手形」のイメージがあるからなのか?、どちらにしても借金のイメージはあまりよくないようで。
確かにサラ金からは、絶対に借りるべきじゃないでしょう。(利息高すぎるし)
でも、事業のために銀行からお金を借りることには意味があります。
お金が手元にないと、買いたいもの、チャンスがあってもお金がなくて手が打てない
と後手に回ることになります。
せっかくやりたいことがあるのに、お金がないから…という理由だけで泣きながら撤退することは、できれば避けたいものです。
それを避けるには、お金を持っておくしかありません。お金を借りたら、利息を含めてちゃーんと返せばいい話です。
借りると何がいいの?
事業を続ける上でお金の不安はあり続けます。
特に独立当初の場合には、いつまでお金が持つか?という不安が日に日に積もっていきます。(だからこそ、収入ゼロで独立される方はすごいなぁと思っています。)
自己資金だけで事業を始めたとして、数ヶ月後に少しずつ預金残高が増えていたとしても、不安はなくなりません。
そんな場合でも、手元にさらにお金があれば、不安は消えないまでも、安心感はまるで違います。
300万円借りたとしても、毎月返済していくのは、そのうちの4〜5万円です。
長期の借入れなら、その借りたお金を一括で返済するわけではなく、お金が減っていくのは少しずつ、少しずつ…です。
この考え方の1つとして、飛行機の例を。
飛行機は、すぐに飛べるわけではなくて、長い滑走路を走って、助走をつけてから空に飛び立ちます。
その滑走路の役目を果たすのが、借入れ。
滑走路に十分な距離がないと、途中で墜落もありえます。
でも、お金があれば、飛行機が飛ぶまでの時間は事業を続けることができます。
かくいう、私も銀行から融資を受けていないと、今も独立できていたかどうか…?
独立するときにやっておいてよかった 人生初の借金 | GO for IT 〜 税理士 植村 豪 Official Blog
無借金でいければ一番いいのかもしれませんが、独立するときにお金の準備ができていることなんて、あまりないのではないでしょうか?
(もちろんお金があるなら、いうことありませんが、それでも家族の不安も考えると、お金は分けて考えたほうがいいと思っています)
どこから借りるか?
銀行と一口に言っても、種類はいろいろあります。
- メガバンク(都市銀行)
- 地方銀行
- 信用金庫・信用組合
- 日本政策金融公庫(政府系)
絶対に借りるべきでないのは、メガバンク。
基本的に融資先として、大企業を見ていて、こっちをさっぱり見ていません。
基本、借りたらほったらかしですし、金利も高いです。
おすすめは政策金融公庫や信用金庫です。
日本政策金融公庫は、政府系の銀行なので、民間の金融機関がダメでも貸してくれることがあります。実績がないうちの創業融資ならこういった資料で信用をつくります。(これにプラスの補足資料でPRできると、なおいい)
無担保、無保証で借りることのできる制度があります。金利は少々高めですが、無担保、無保証ですからチェックしておきたいところです。
中小企業経営力強化資金|日本政策金融公庫←こっちは認定支援機関をとおす必要があります。
各種書式ダウンロード|国民生活事業|日本政策金融公庫←上記のフォーマットもここにあります。
融資を受けたその先に求められる 返済実績+返済能力
で、返済を繰り返していくと、手元のお金はちょっとずつ減っていくかもしれません。
そのときは、また折り返し融資(今の借入金残額に上乗せして追加で借りる)を受けることもできますし、別の銀行に借りるという選択肢もできているはずです。
返済実績もできているので「この人にお金を貸しても大丈夫だな」と、借りやすくなっていることでしょう。
銀行は借入実績がゼロだと、決算書がよくても、渋めに評価する傾向にあります。過去借りてから、しばらく借り入れがない場合も同様
ただ、創業融資は、独立前で実績(確定申告書、決算書など)がなくても、独立前の経歴や事業計画、自己資金を審査の材料として、お金を貸してくれますが、返済を繰り返したこの頃には、すでに事業の実績が出ています。
事業の実績…。具体的には、確定申告書や決算書の数字が「お金を貸すかどうか?」の判断材料になります。(あとは経営者の考えも)
だから、決算書の見栄えはよくしておく必要があります。
損益計算書の表示を変えると何が変わる? 知っておきたい評価のポイント | GO for IT 〜 税理士 植村 豪 Official Blog
利益を出して、「ちゃんと返済できるよ」ということを確定申告書や決算書でアピールすることが大事です。
逆に言えば、「お金が足りなくなったら借りよう」と思っても、そのときにはお金を貸してくれません。
たいてい、そういう時は赤字だったりしますので、「利益が出ていないのにどうやって返すの?」と思われること間違いありません。
そういう意味で「いつ借りるか?」というのは結構大事なポイントだったりします。
【編集後記】
昨日は法人の月次処理など。Apple WatchとiPhoneの2つを1本でまとめるケーブルを買いました。ケーブルもそのままだと何本も増えるので、これで持ち歩くものを減らせます。
【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
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