どんな仕事をするか?ひとりなら選ぶことができます。
その中で、相続税の申告を仕事の1つとして選んでいます。
相続税申告の仕事は税理士試験とけっこう違う
相続税の仕事は、税理士試験と実務とのズレがかなり大きいと感じています。
税理士試験では、土地の距離が表示されていたり、路線価もいくらか表示されていたりと、どんな財産があるかは与えられた中で、正しい評価をし、相続税額を計算するのがゴールでした。
これが実際の仕事になると、材料は本当に材料でしかありません。
そもそもどんなものが財産になるか?の判断も必要ですし、不動産は正直やること多いです。
固定資産税の課税明細書(名寄せ帳)などから、今回の申告の対象になる不動産はどこにあるか?他人との共有があれば、課税明細書が他人に送付されていて、その場にないこともあり、聞いておかないとモレます。
路線価も路線価図から自分で調べます。
さらに評価する土地を実際に見に行って、測量したり、評価を下げられないかどうか周辺をチェック。ときには現地に行ってみたら騒音があることわかることも。
事件は現場で起きている。騒音のある土地は10%評価減ができます。 | GO for IT
その後、役所に行き道路台帳で道路幅を確認したりと、結構地味なことをコツコツとやっています。
株や預金は残高証明書を取得し、預金分析をして、大きなお金の移動をチェックし、(名義預金や贈与のチェック)生命保険の契約内容と支払いを確認したりと。
こういうことをして、ようやく税理士受験でいうところのスタートに立てます。
私が相続税の仕事を最初にやったときに感じたことは、まさにこの税理士試験とずいぶん違うなぁということでした。
相続税の知識だけでなく、道路の法律や民法の相続のことを知っていないとわからないことも多いです。
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こういうことをやっていると、10ヶ月ってけっこうすぐです。10ヶ月ないときも…。
相続税の仕事を選ぶ理由
そんなわけで、相続の仕事ってけっこうやることが多いですし、色々動き回ることも多いのですが、私は自分の仕事として選んでいます。
お会いする方には、やはり相続があっても何をしたらいいのか?がわからなくて…という方がほとんど。
そういう方と色々話をしながら、一緒に考えていくというのがけっこう楽しいのです。
相続税の申告だけで終わらずに、二次相続のこと、不動産を売れば所得税と関連します。
特に、申告するにも、「なぜ?」「どうして?」といった背景を知ることで、気付けることも多く、相続人の方と話をすることも欠かせません。
選んだ仕事でもやらないことを決めておく
相続税の仕事でも、やらないことも決めています。
例えば、私の場合は、養子縁組を積極的にすすめないことにしていますし、遺産分割協議にも参加しない主義です。
納税猶予という相続税の支払いを繰り延べる手続きもありますが、届出書を何度も提出する、提出期限もバラバラ。猶予の条件をクリアできなかったら、そこで納税。
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ひとりでやると考えると、とても対応できないのでやらないことにしています。
そういうことをやらなくても、お客様に貢献できることはあると思うので。
というと、単なるワガママかもしれませんが、やらないことを決めておくのは、大事なことかと。
何をやるにしても、ひとりではできることと、できないことがあるので。
【編集後記】
昨日は相続税の現地調査で三重県いなべ市へ。その後お客様訪問。最近、Apple Watchを毎日洗うのが日課になっています。
【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
いなべ市役所