「家を共有で買いました」という話はよく聞きますが…。
夫婦で家を買った場合に気をつけたいこと、その後ことをまとめてみました。
「家を買う」は人生の大きな買い物
「家を買う」というのは、人生の中でもっとも大きな買い物の1つ。
住宅ローンを借りて、長ーい期間返済していくのですから、それなりに大変です。
2019年10月には、消費税が10%にアップするということもあり、この機会に…と家を買うというかたも少なからずいるようですし、近年は夫婦で共有で取得する人も増えているように感じます。
(ちなみに、私は賃貸なので、これらの話とは今のところ無縁です。Dropboxでのデータ共有はよくやるんですけど。)
厚生労働省の統計でも、共働き夫婦も年々増えているようですから、そういったことも背景にあるのでしょう。
夫婦共有で家を取得するなら知っておきたい3つのこと
夫婦共有で家を買う場合、注意しないといけないのは、次のような点です。
<その1>持分とお金の負担割合はあってる?
共有の場合、注意したいのは「お金がどこから出ているか?」ということ。
例えば、総額3,000万円のマイホーム。
お金の負担は「夫:2,000万円 妻:1,000万円」なのに、持分割合は「夫:1/2、妻:1/2」となると、ちょっとおかしな話になります。
妻はお金を1/3しか負担していないのに、家の持分は1/2。
出したお金より多く取得したことになります。
夫 | 妻 | |
お金の負担割合 | 2/3 | 1/3 |
登記持分割合 | 1/2 | 1/2 |
こんな感じで、持分とお金を負担割合があっていないと贈与があったものとされます。これ注意です。
解決策としては、お金の負担割合と家の持分割合を合わせておくことです。
<その2>税務署からおたずねがやってくる
共有で家を買った場合、税務署から「おたずね」が届くことがあります。
そこには、「お金、いったいどうやって調達したの?」といった質問が書かれています。
もちろん、税務署は過去の収入状況も把握してますから、ずっと専業主婦だった人が家を買ったとなると、「贈与あったんじゃないの?」と目をつけている可能性は大です。
とはいえ、相続でお金を取得している場合もあるので、それならそれで堂々としていればいい話。
あと、贈与してもらっているということも考えられ、それはそれでいいのですが、大きなお金をもらっていれば、贈与税の申告が必要になります。
この申告をしたかどうかも税務署の「おたずね」には書かれています。
そして、この話には続きがあります。それが次の話です。
<その3>住宅資金の贈与税を非課税にするには申告が必要
住宅取得するお金をもらって家を取得した場合には、一定額まで贈与税が非課税というルールはあるのですが、これには期限内の申告が必要です。
条件をつらつらと書いても、混乱するのでここでは最小限の説明に留めます。詳しく知りたい方は、国税庁HPで→「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税」
とはいうものの、「住宅を取得するお金を贈与してもらった場合には、贈与税はかからない」→「めでたしめでたし」
…で終わっていて、実は贈与税の申告が必要だってことがスポッと抜けている、それを伝えると「えっ!?」とびっくりされるなんてこともよくある話です。
「その先は?」を想定してみる
夫婦共有で家を取得した、そのずっと先のことも考えておくべきです。
それは相続があったとき。
夫婦それぞれに相続があった場合には、子どもが相続することになるわけです。
世代が違う親と子どもの共有ならまだしも、最終的に世代が同じ子ども同士での共有というのは、おすすめしません。
詳しくはこちらの記事に書いています。
それからもう1つ。相続税の観点からすると、持ち家があることで「小規模宅地等の特例」を受けることができなくなるケースがあります。
(非同居親族が被相続人の自宅土地を取得するケースでは、相続開始前3年以内に持ち家がないというのが「小規模宅地等の特例」の適用要件の1つになっています。)
被相続人の自宅の土地は、要件を満たすことで330㎡限度に評価額の80%を減額することができます。(特定居住用宅地等)
目先のことだけに目が向きがちですが、将来のことも少しずつでも想定しておくことは大事なことかと。
【編集後記】
昨日は確定申告を中心に。医療費控除で医療費のお知らせが使えるようになったものの、9月分までしか載っていなくて、10月〜12月は領収書でカバーというのは、やっぱり中途半端感は否めないかなぁ。
【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
とあるコンビニ(マイナーすぎて名前忘れました)
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