売上げたら終わりではなく、回収までして初めて売上としての実感があります。
できるだけ早くお金に変えるためにやっておくべきことをまとめてみました。
売上はお金に変わって初めて売上になる
仕事を続けていくのに必要なお金。
そのお金はどうやって生み出すのでしょうか?
その基本は利益を出すことです。
現金商売で考えてみましょう。
八百屋さんが、1,000で野菜を仕入れて、その野菜を2,000で売るとお金が1,000残ります。
現金商売の場合、この残ったお金1,000が利益であり、増えたお金でもあるわけです。
ポイントは、利益こそ1,000ですが、お金の流れとしては、まず最初に仕入れがあるということ。
日付 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
8/7 | 仕入 | 1,000 | 現金 | 1,000 |
売上はそのあとです。
日付 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
8/7 | 現金 | 2,000 | 売上 | 2,000 |
だから仕入れをするためのお金1,000がまず必要で、たくさん仕入れるならそれだけお金が必要になりますし、売上までの期間が長くなれば、それだけまたお金が必要となります。
そのためのお金を準備しないといけません。
このお金のやりくりを楽にする1つの方法として、売上でもらうお金2,000をできるだけ早くもらいたいわけです。
ただ、通常は現金のやり取りをすることは少ないでしょう。
取引をするタイミングとお金をもらうタイミング、取引とお金を払うタイミングがずれることがほとんど。
もちろん。手間がかかることもあり、現金取引をおすすめもしていませんが。
考えないといけないのは、売上をできるだけ早くお金に変えることです。
お金に変わった時に、初めて売上げた実感が味わえるといってもいいでしょう。
早めにお金に変えるためにやっておきたいこと
売上をお金に早めに変えるためには、次のようなことをやっておきましょう。
請求書はすぐに出す
当たり前のようで意外にできていないことも多いです。
「あとで出せばいいよね」と思っていて、そのまま忘れてしまうといったことも。
取引したら、すぐに請求書を渡すといったことで、お金の入金も早くなるでしょう。
都度請求書を出すと手間だといった考えもあるのかもしれませんが、お金が回収できなくなるよりはマシです。
クラウド請求書ソフトを使う
請求書を早めに出すためにクラウドの請求書ソフトを使うのもおすすめです。
見積書から請求書にボタン1つで変換できたり、入金管理もできます。
メールで送信できる、郵送代行してもらえるなどといった点も、できるだけ早めにお金に変えるという意味でもポイント高いです。
スマホでもつかえるというのも注目すべき点です。
請求書に支払日を必ず記載する
意外に多いのが請求書に支払日の記載がないもの。
支払う側としては、いつまでに支払えばいいか?というのは気になるポイントです。
支払期限が請求書に記載されていないと、「あれ、書いてないから、急ぎじゃないってことでいいんかいな?」と思わせてしまう可能性もあります。
支払期限は必ず記載するようにしましょう。
入金がなかったらソッコーで督促
もし支払日を記載してあるのに、入金が期日までにないのであれば、すぐにメールなどで連絡してみましょう。
「そんなにあわてなくても…」と思うかもしれませんが、そのちょっとした余裕が積もると大きな痛手になります。
私の場合だと期日までに入金がなかったら、速攻で督促しないといけません。
と言っても、その督促をできるだけしたくないので、しなくていいように後述のような工夫をしています。
ちなみに予定よりも入金が足りなかった場合も同様です。
入金不足だと気づくためには、経理を毎月しっかりやっておくことがおすすめです。
開業したばかりなら、取引が少ないうちに経理の仕組みを整えておくべきでしょう。
売掛金を増やさないためには『前受金』を
売掛金もだんだん増えてくると、入金されない、さらに貸倒れになるといったことが起こりやすくなります。
ということであれば、売掛金をできるだけ増やさないような方向性がいいわけです。
そのためには前もってお金をもらうこと、つまり前受金にするということがおすすめです。
通常は8/31に仕事をしたら、8/31の売上になり、売掛金として未入金扱いです。
日付 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
8/31 | 売掛金 | 30,000 | 売上 | 30,000 |
月末締めの翌月払いなら、9/30までお金が入ってきません。
9/30に入金があって、初めて売掛金が預金に変わります。
日付 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
9/30 | 預金 | 30,000 | 売掛金 | 30,000 |
9/30になるまでは売掛金のままで、本当にお金が入ってくるかどうかは何とも言えません。
前受金をもらうと
前受金としてあらかじめお金を入金していただいてから仕事をするというルールにすると、前もってお金をもらうことができるわけです。
日付 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
8/7 | 預金 | 30,000 | 前受金 | 30,000 |
そして、8/31に仕事をすると、8/31の売上にはなるのは、先ほどと同じですが、
日付 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
8/31 | 前受金 | 30,000 | 売上 | 30,000 |
お金はすでにもらっているので、売掛金としては残りません。
ということで、未回収になったり、回収できないといったリスクを減らせるわけです。
仕事によっては金額も大きいので、全額とはいかないまでも、ある程度の入金があれば、資金繰りはよくなるはずです。
その仕事のために先行して払っているものもあるはずですし。
あと、クレジットカード決済を導入してみるのもおすすめです。
私自身もセミナーやスポットでの仕事をするときには、クレジットカード決済か振込みのいずれかでお願いしています。
クレジットカードについては、手数料がかかるのですが、お客様が決済しやすいツールでもあり、おすすめです。
今の場合にはPaymo bizを使っています。
できるだけ早めにお金に変えることを考えてみましょう。仕事を続けるなら必要なことです。
【編集後記】
昨日は、法人の仕事をメインで、午後にスポット相談。夕方には私用で外出→図書館といった1日でした。しかし、この暑さはなんとかしてもらいたいものです。40度って…。^^;
【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
とある依頼