小さい会社やフリーランスにとって、値引きはするべきではないでしょう。
値引き競争に巻き込まれてしまうと、たとえ、お客さまの数が増えたとしても、結果として苦しい資金繰り迫られることになります。
とあるチラシ『夏の大ありがとう祭』
こんなチラシを最近見ました。クーポン付きのチラシです。
夏の大ありがとう祭
クーポン券
- 台湾つけめん 通常価格 800円 → 500円
- しょうゆ煮干しラーメン 通常価格 700円 → 500円
- ぎょうざ(1皿5個) 通常価格 400円 → 無料
(有効期限7月末まで)1枚につき、1名様まで(他券併用不可)
7月末までの限定、7月にたくさんのお客さんに来て欲しいということでしょう。
「日頃の感謝の気持ちを込めて…」は、好きな人からするとありがたいお話しなのかもしれません。
ただ、私はこれを見て、いろいろ思うところがありました。
たとえ地域では有名なお店だとしても、値下げはするべきではないでしょう。
値下げ競争に巻き込まれては、資金繰りはどんどんキツくなります。
夏の大ありがとう祭 気になる3つのポイント
ラーメンが好きには、なんともうれしいニュースなのでしょうし、このチラシだけ見てもわからない部分もあるものの、「う〜ん、そんなに安売りするかね?」と素直に受け入れられませんでした。
気になったポイントは次の3つです。
<その1>値引額が大きすぎない??
まず気になったのは値引額の大きさです。
たとえば、台湾つけめん 800円→500円に値引きということは、4割近くの値引きです。
でも原価は変わりません。
元値800円 値引後500円 原価30% なら…
1杯売ると、粗利益が300円減ります。
ということで、100杯売れたなら30,000円の粗利益が減ります。
もし、この30,000円の粗利益を取り戻そうとすると、あと115杯と、もともとの100杯の倍以上多く売らないといけなくなります。
何か策があるのかもしれませんが、値引きをすると苦しくなるのは確実です。
<その2>なぜこのタイミング? 1ヶ月間も?
特に○周年とかではないのになぜこのタイミングなんだろう??って思ってしまいます。
さらに1日とか数日限定ではなく1ヶ月間。
前述の粗利益マイナスの効果もそれなりの額になると予想されます。
お金に見合ったおいしいラーメンを提供しているわけだから、1ヶ月も感謝の気持ちを示していただかなくてもいいのではないでしょうか。
結果、「大丈夫なんか?」と思ってしまいます。
<その3>ぎょうざが出たら粗利益はマイナス
ぎょうざは0円です。
ということは、ぎょうざが出れば、売上は0円で原価の分だけ粗利益はマイナス。
クーポンの併用はできないものの、そのマイナスになった粗利益は、ラーメンを売って取り返すことになります。
数字を使って試算してみる
チラシだけではわからない戦略があるのかもしれませんが、間違いなく言えるのは、小さな会社やフリーランスにとって、
ということ。
値引きをしたからといって、お客様が来てくれるとは限りません。
お客様からすると、逆に安すぎることで「大丈夫かいな?」と思うこともあります。
お客様の数が少ないと、値引きして数を増やしたくなる気持ち、わからなくもないですが、結果、粗利益が減って余計にキツくなってなっているケースも多く、注意するべきでしょう。
実際に何かアクションを起こすなら、数字を使って検討してみるのがいいかと。
投稿が見つかりません。
【編集後記】
昨日は1日オフ。朝、外出した後は雨だったこともあり、家族でボードゲームをやりました。マックのおまけ?の人生ゲームとモノポリーをやったんですが、これが意外にも結構楽しめました。長女(9)がそろそろの年齢になったので、ボードゲーム買ってみようかと検討中です。
【W杯ひとりごと】→期間限定・ネタバレなし
W杯後楽しみの1つに活躍した選手の海外移籍があります。今回も大きな異動だったり、何人かジャンプアップしそうな選手がいるので、結構期待して見ています。
【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
家族4人で人生ゲーム
モノポリー