平成29年の確定申告から使うことになった「医療費のお知らせ」
医療費のお知らせを使って申告するなら気をつけておきたいこととは？
その活用方法や注意点をまとめてみました。
医療費のお知らせ 戦力外からレギュラーに
医療費控除。
平成29年の確定申告から医療費控除は大きく変わりました。
その最たるものがこれまで使えなかった「医療費のお知らせ」を使えるようにしたこと。
まずは医療費控除がどう変わるのか？？
興味のある方はこちらの記事で詳しく書いています。
確定申告書に領収書をもとに作成した医療費控除の明細書を添付し、その領収書は自宅で５年間保存することになりました。
「医療費のお知らせ」を添付すれば、医療費控除の明細書の記載を省略できるわけです。
しかも、医療費のお知らせに記載のある領収書は保管の必要もありません。
医療費のお知らせに載っている → 領収書の保存は不要
医療費のお知らせに載っていない→ 領収書は自宅で5年間保管
前年までベンチ外だった選手が今年からスタメン。
医療費控除が変わったということは、それなりに知られているようです。相談会でもそう感じました。
でも、いざ確定申告をするとなると、どう使ったらいいのかよくわからない。
前年とまったくの真逆なわけですから、戸惑うのも無理はありません。
昨日の非常識は今日の常識。
まぁ、税金の世界ではよくあることです。
医療費のお知らせ到着まで確定申告待ち？
医療費のお知らせが使えるようになったものの、難点は届くのが遅いということ。
手元に届いたのは、2月20日。
でも確定申告はとうに済ませているわけです。
届いたところで、お知らせに載っているのは、協会けんぽの場合はその年の10月分まで。
でも、医療費控除の対象になるのは、その年の1月〜12月までに支払った医療費。
ということは、11月〜12月に支払った医療費や自費診療、薬品などは、これまでどおり領収書から拾う必要があります。
それでも、この医療費のお知らせが届くまで、確定申告をしないで待つなんてのは現実的じゃありません。
「医療費のお知らせ」を使うなら気をつけて欲しいこと
そうは言っても、数年後にはこの医療費のお知らせを使っての確定申告にシフトしますし、この「医療費控除のお知らせ」があることで助かることもあるでしょう。
「医療費のお知らせ」を医療費控除にどう使うのかも知っておきましょう。
医療費のお知らせはこういったものです。（写真は協会けんぽのもの）
金額が円単位まで表示されていて、窓口で支払った金額はこの金額を10円未満を四捨五入したものです。
金額は異なるのですが、確定申告では医療費のお知らせの金額でも、領収書の金額でも問題ありません。
そして、この医療費のお知らせを使うなら、気をつけておきたい点があります。
それは医療費のお知らせには「保険などでほてんされた金額が反映されていない」ということ。
例えば、高額療養費などを受給した場合には、この医療費のお知らせには反映されていません。
よって、「医療費控除の明細書」では、その高額療養費による入金分を差し引きしないといけません。
同じようなもので。中学生を卒業するまでの医療費については、大府市ではかからないことになっています。（多くの市町村でそうだと思いますが）
だから、医療費を窓口で支払っていません。
なのに、医療費のお知らせには、まるで子どもの医療費を支払っているように金額が載っているのです。
そのまま、「医療費のお知らせ」の金額を使うわけにはいきません。
こういった場合、例えば次のように処理します。
医療費のお知らせの対処方法
自分で支払っていないので、子どもの分は対象にすることはできません。
添付する「医療費のお知らせ」には、「〇〇市の子供医療助成制度により、窓口負担なし」というようにコメントしておきましょう。
医療費控除の明細書の記載方法は？
おすすめは国税庁の「確定申告書等作成コーナー」での入力。
「確定申告書等作成コーナー」では、医療費の通知書について、書面かデータかを選択できます。
医療費のお知らせなら、記載の金額を入力するだけです。
そうすると「1 医療費通知に関する事項」に金額が入ってきます。
「1 医療費通知に関する事項」の（3）欄に子供医療制度での補助額を入力して、本当に負担した金額だけを医療費控除の対象としましょう。
まだまだ届くのが遅いなど実用的とは言えない「医療費のお知らせ」。
でも、領収書が見つからずピンチなんて時には、この「医療費のお知らせ」が活躍してくれるかもしれません。（笑）
【編集後記】
昨日は東京の経営者の方とデンソー本社で確定申告の打ち合わせ。打ち合わせする中でやってみようと思うことが出てきてました。いい結果になるといいです。（汗）
【昨日の1日1新】
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製麺大学 知立店
