意外と知られていませんが、中小企業の株式は相続財産になります。

清水港にて 自転車で走る学生?爽やかです。
中小企業の株式は「売れないのに財産価値がある」というややこしさがあります。
会社の株式は価値がある?
相続税の財産は換金性があるものはほとんど財産になります。
不動産や現金預金はもちろん、被相続人の準確定申告による所得税の還付金、介護保険、後期高齢者の還付金なども換金性があり、相続財産になります。
→ 未支給の国民年金に係る相続税の課税関係|相続税・贈与税目次一覧|国税庁
逆に電話加入権などは、今や無価値とも言われていますが、1本1,500円(平成29年現在)の価値で相続財産になります。
こんなものに価値があるとは・・・疑問は残りますが。
一方で、価値があるのかよくわからないのが中小企業の株式。
上場している会社の株式であれば、売買されていて時価もわかるため換金性があると言えるものの、上場していない会社、つまり中小企業の株式は取引されることが極端に少なく、時価の把握が難しいのです。
仮に「買いますか?」と言われても、なかなか「買う!買う!」とならないのが普通でしょう。
でもこの株式については、ある程度、安定した経営であれば、相続財産として価値がつく可能性が高いです。
まぁ議決権や配当をもらう権利も原則ついているので、価値がないということはないのでしょうが、今や法人税率が下がったこともあり、配当をしない会社も多く、価値があるとはなかなか理解されないでしょう。
「売れないのに価値がある」それがこの中小企業の株式のややこしいところです。
上場していない会社の株の価値はどう決まる?
株式に価値があると言っても、ほとんどの中小企業は株券不発行。
価値があると言われても、実感がないのは無理もありません。
配当をもらうことも少ないでしょうし。
ただ、法律上で価値があるとされている以上、価値があるものとして考えていく必要があります。
中小企業の株価計算は、ややこしいのであまり触れませんが、ざっくり言うと「配当、利益、純資産」をベースに計算します。

税制改正でこれまでの比率「配当1:利益3:純資産1」という比率が「配当1:利益1:純資産1」に変わりました。
これまでと変わったのは、利益が出ている会社の株価も上がりにくくなった反面、利益が出ていない会社でも純資産(過去の利益の蓄積)が多ければ、株価はある程度高いものになります。
他に主だった相続財産がなくても会社の株価が高ければ、それだけでも相続税課税に近づくこともあるわけです。
「売れないのに価値がある」ということであれば、やっぱり中小企業の株式のことを検討していく必要があるでしょう。
事業承継対策はお早めに
対策というのは、税金のことだけでなく。
むしろ税金のこと以上に、誰にどう移転をさせていくかということなどです。
世の中を見れば、これまでにもめた例はたくさんあります。
株主構成を確認。兄弟で持ち合ったりしていないか?思わぬ他人が持っていないか?
移転方法は?贈与?売買?あるいは会社に買ってもらうのか?
納税資金の問題はどうか?
株だけでなく、他の財産も含めて相続税の試算をしないと見えてこないこともあります。
親族間で贈与をするにしても、何もしなければ毎年、贈与税の基礎控除額110万円を無駄にすることにもなります。
1年で110万円の贈与税の基礎控除額も、10年累計で1,100万円です。
贈与で移転するなら、毎年コツコツと実施していくのがおすすめです。
誤解を恐れずにいえば、利益が出て、キャッシュフローがよくなれば会社としては安定性も上がりますが、その反面、株価も上がるわけです。
「売れないのに価値がある」
それだけに対策は早いほうがいいです。
多くの社長も、なかなか株が相続財産になるとは認識していないですからね。
【編集後記】
昨日は午後からお客様訪問。決算の報告。夕方にジムへ。サッカーW杯アジア予選でサウジアラビアがUAEに敗れたとのこと。日本には追い風になるけど、明日のオーストラリア戦はこれまで勝ったことがないだけに必ず勝って欲しいものです。