毎年、7月1日に路線価が発表されます。平成29年分の路線価が本日9時に公表されました。
路線価とは
相続税の申告をする際には、当然ながら土地も相続財産として評価することになります。
通常、「路線価評価」か「倍率評価」によります。
まず「倍率評価」というのは、固定資産税評価額に倍率をかけて計算するもの。(今回は具体的な説明省略)
傾向としては田舎の方は「倍率評価」になります。
それ以外のところは路線価により土地を評価します。その路線価は路線価図で確認できます。
こんな感じで、道路に値段が付いているのです。(中には付いていないところもあります。)
平成28年に相続があった場合には、平成28年分の路線価を、平成29年に相続があった場合には、平成29年分の路線価を使って評価します。
なので、平成29年に相続があった場合、相続財産に土地があれば、相続税の申告書の提出はどれだけ早く提出しようと思っても、この路線価の発表があった今日以後になるわけです。
例えば、この場合であれば、どれも12万5,000円が路線価ということ。路線価の表示は千円単位ですから。
道路に面している数が多いほど、土地の評価額はアップします。
そして、この路線価、今年は7月1日が土曜日でしたので、今日の9時に国税庁のHPにアップされ、公表されたのです。
気になるのは、路線価が上がっているのか、下がっているのかという点です。
身近な土地の路線価はどうなっているかチェックしてみよう
路線価図を使って、例えば自分の身近な土地を探してみて、平成28年分と平成29年分で値動きはしているかどうか確認してみると面白いです。
例えば、名古屋市天白区にある私の実家であれば、こんな感じで平成27年に5,000円アップしたのを最後に変わっていません。
年分 | 路線価(千円) |
平成29年分 | 105 |
平成28年分 | 105 |
平成27年分 | 105 |
平成26年分 | 100 |
今回の平成29年分でも路線価に変更はありませんでした。
宅地の地積が200㎡だとした場合、「路線価×地積」で補正率などを一切考慮しないで、ざっくり計算をしてみると、平成26年は2,000万円、そして平成27年以降2,100万円の評価ということになるわけです。
先日の相続セミナーの行程×路線価
先日、セミナーのために東京に行きました。
この主な行程とともに、路線価をみてみます。
インパクトをみるために評価額も表記しています。土地の地積は場所を問わず、全て200㎡、路線価×地積での計算です。
スタートは愛知県大府市から
朝、7時30分過ぎに大府市を出発。大府市周辺の路線価はどうなんでしょうか?
大府市の図書館付近、一番高いところでみると路線価は2千円上がっていました。
年分 | 路線価(千円) | 評価額(200㎡) |
平成29年分 | 100 | 2,000万円 |
平成28年分 | 98 | 1,960万円 |
名古屋駅から新幹線で東京へ
名古屋駅に到着、ここから新幹線で東京へ向かいます。
この名古屋駅周辺、セントラルタワーズ正面の路線価で見てみると、2年連続で大きく上がっているのがわかります。
年分 | 路線価(千円) | 評価額(200㎡) |
平成29年分 | 8,800 | 17.6億円 |
平成28年分 | 8,400 | 16.8億円 |
平成27年分 | 7,360 | 14.7億円 |
この3年間で約2割のアップです。
茅場町でセミナー
新幹線で東京へ。
品川駅で下車し、新橋、日本橋で2回乗り換えをして、茅場町に到着したのが10時30分頃
茅場町のスタバに入りました。東京で大通りに面しているだけあって、路線価は200万超え。
裏面でも路線価80万円クラスだから、名古屋とはすでに大違いです。
年分 | 路線価(千円) | 評価額(200㎡) |
平成29年分 | 2,470 | 4.9億円 |
平成28年分 | 2,330 | 4.6億円 |
平成27年分 | 2,190 | 4.3億円 |
この茅場町周辺も毎年アップしています。この期間で約11%UP。
ギンザ シックスを見学
セミナー翌日、銀座へ。ギンザ シックス見に行きました。
会社員時代、このドトールにはよく行ってましたね〜。もう10年以上前ですが。
そして、日本一高い路線価である鳩居堂はすぐそこです。
年分 | 路線価(千円) | 評価額(200㎡) |
平成29年分 | 40,320 | 80億円 |
平成28年分 | 32,000 | 64億円 |
平成27年分 | 26,960 | 54億円 |
ここでいきなり路線価がドーンと跳ね上がります。
銀座全体も高いのですが、特にこの銀座5丁目周辺の路線価の跳ね上がり方が凄すぎです。見てください、これ。
鳩居堂を含めたこの周辺だけいきなり3,000〜4,000万円の路線価が密集しているのです。平成27年を基準とした場合、3年間でなんと50%も増加しているのです。
名古屋市の税務署前
最後に名古屋市内で再び見てみます。
名古屋市内にある、とある税務署の前。路線価の動きはどうなっているでしょう。
年分 | 路線価(千円) | 評価額(200㎡) |
平成29年分 | 150 | 3,000万円 |
平成28年分 | 145 | 2,900万円 |
平成27年分 | 145 | 2,900万円 |
東京一等地と比べると落差が急すぎるものの、平成29年で路線価は5千円上がっていました。
5千円アップでも評価額は200㎡あれば、100万円変わるのですから大きいですよね。実行税率10%なら相続税10万円です。
こんな感じでざっくりみるだけでもインパクトは伝わります。
少なくともピックアップした中には、路線価が下がったところはありませんでした。
今回のサンプル以外の地方(全国32県)では下がっているところもあります。
愛知県と東京都の路線価のインパクトの違い、前年比で路線価が特に商業地で上昇傾向であることがわかって頂ければ。
【編集後記】
昨日は1日オフ。ブログをAMP仕様に変えようとやってみましたが、プラグインを入れても、表示などの設定がうまくいかず、とりあえず現状のままにすることに。そのあと子供たちと愛知県児童総合センターへ。キーワード探し、粘土で塔を作ったり楽しみました〜。途中で建設中のIKEAを見ました。10月完成らしいです。