自分が仕事をする上でも気をつけていることがあります。
それは「見えにくい部分こそ伝える」ということです。
見える仕事と見えない仕事
仕事には見える仕事と見えない仕事があります。
税理士の仕事で言うと、法人の顧問契約であれば、法人税の申告書作成や消費税の申告書作成、決算書作成、会計チェックというのは、お客様とやりとりもするため、サービス提供をしていることは伝わりやすいと思います。
でも、それ以外にも税理士として動いている部分は少なからずあります。
例えば、税務調査のあとに税務署と時間をかけて何度も交渉するといったことがあります。
相続税で言えば、預金の数が多く、預金の入出金を検証したり、名義預金の検討をするのにも、ある程度時間がかかるものです。
相続財産額だけで報酬を決めていると、同じ財産額でも預金分析が複雑だった場合とかんたんな場合との負担感も全然変わってきます。
土地の評価をするのに、判例を色々調べたり、関係省庁に行って調査するといったものもその1つです。
こういった仕事というのは、お客様には見えていない仕事であることが多いです。
でも、実はこういった部分こそが一番時間をかけている部分だったりします。
見えていない部分こそ伝える
お客様に見えていないことでも、価値提供をしている部分があるのなら、やはりそこは伝える必要があると感じています。
そうでないと、決算書や申告書を作成したという、その成果物だけで、報酬が高いのか、低いのかという判断をされることになってしまいます。
ただ税金を払うために決算書や申告書を作成する税理士と、毎月の月次決算を推奨して、数字を読めるように成長させてくれる、提案してくれる税理士がいたなら、普通に考えれば報酬が同じではないはずです。
ただ、伝えていないから、お客様に伝わっていない。
その結果、値段だけで判断されてしまうことにもなってしまいます。
安値でサービスする税理士事務所と張り合うのは避けたいものです。
そのためには、こういった見えにくい部分こそ伝えるべきだと考えています。
伝え方はいろいろ 自分なりの伝え方を確立させる
確定申告書や決算書といったものでは、結果の数字が帳票に映るだけです。
でも、そこに映る数字を作るまでに価値提供していることがあるはずです。
相続で言えば、もともと○○円だった土地の評価額をいろいろ動いた結果△△円に下がったというのであれば、そこに至るまでに何をしたのか、その効果どうなったのかを伝える。
結果だけでなく、そこに至るまでの過程を伝えることが大事だと思っています。
過程の部分での貢献は少なくないはずです。
税務調査で当初○○円と調査官に言われていたのを、こちらの意見を主張して税負担を相当減らしたというなら、何をしたのかを具体的に知ってもらうように伝えてみる。
伝え方もいろいろありますが、パワポやグラフなどを使って「見える化」することも1つの方法だと思います。
ただ、結果を伝えるというだけでなく、過程を含めて、具体的な効果がわかるように数字をもって伝えるべきです。
伝えるために、パワポで資料をつくってみる、グラフ資料をつくるといったことは必要なのでしょうが、正しい価値提供をお客様に伝えることができるのであれば、その労力をかける価値はあると感じています。
それを価格にどう反映させるのかが難しいところ。
私自身も課題としているところ、試行錯誤しながら自分なりに工夫してやっているところです。
税理士の例で考えてみましたが、同じようなことはどの仕事でも言えることでしょう。
【編集後記】
昨日は1日オフ。安城市のデンパークに行ったら、たくさんの人が・・・。サンシャイン池崎さんが来ていて、子どもたちも喜んでました。生で見るとまた面白さが違いました。さすがに声は通っていて「すごいな~。」と感心するほどでした。