確定申告をするなら、去年の申告書も確認しておくといいです。
資料の準備などスムーズにすすめることができます。
書類に漏れはないか?
確定申告書は、毎年3月15日までに税務署に提出することになっています。
1年ごとに区切って、毎年1月1日~12月31日までの間の所得をもとに税金も計算されます。
なので、その年、その年だけの内容で確定申告書を作るのが通常です。
でも、その年だけでなく、前の年の確定申告書を見ることで見えてくることもあります。
例えば、確定申告書を作ってみて、今年は生命保険料控除を(一般分)だけ適用していたけど、去年の確定申告書を見たら、(一般分)と(個人年金)があった。
なら、今年も(個人年金)があるはずだと気づくこともできます。
事前に何を適用していたかを確認しておけば、資料の準備もスムーズに進めることができます。
その上で、今年の確定申告書を作成すれば、より精度の高いものを素早く作成することができます。
損失の繰越をしていないか?
もう1つ大きなものとしては、前年から損失を繰越している場合も注意しなければいけません。
申告ソフトを使って作成していれば、通常は前年の確定申告書に表示されていた損失の繰越も自動で実施されるのですが、いったん申告書の様式選択を変えてしまうと、損失の繰越が消えてしまうこともあるようです。
紙で確定申告書を作成していたら、転機を漏らしてしまうこともありえます。
損失の繰越は発生後、毎年確定申告をすることが要件になっています。
1年経っていれば、忘れていることもあります。
やはり前年の確定申告書をみて、繰越があったのかどうかも確認しておきたいものです。
計算が間違っていないか?
そもそも計算が間違っているものがあるかもしれません。
例えば、減価償却資産の耐用年数が間違っていたものも見たことがあります。
建物の耐用年数が本来よりも長い年数に設定されていたら、減価償却費も結構な金額で変わってきます。
前年以前の計算が法律に沿ってなくて間違っていたのであれば、「更正の請求」という手続きをすれば、税金が戻ってくる可能性もあります。
そうなると税負担も減り、お金が溜まりやすくもなります。
なかなか、自分ではわからないということであれば、税理士に確認してもらうというのも1つです。
今年の確定申告をする前に、今一度、前年の確定申告書を見直ししてみることもオススメです。
【編集後記】
昨日は1日、法人の決算処理。難しい論点があり、書籍や判例をいろいろ見ました。なんとか結論づけてまとめられそうです。